課題
1人1台端末(PC)の普及に伴い某自治体の公立学校でWi-Fiネットワーク( BYODネットワーク)の整備が進んでいるが、学校内でのPC利用があまり進んでいないこともあり生徒のスマートフォンをBYODネットワークに接続してスマホからアンケート回答・課題提出を行わせている学校もある。
そのような中で「特定の機種のスマートフォンがBYODネットワークに接続できない」という問題が発生しており、
- とにかく何をしても繋がらない機種なのか?(接続成功率0%)
- 何らかの設定方法があり繋がる可能性がある機種なのか?(接続成功率が2桁%以上)
を知りたいという声が学校現場からあがっていた。
重視したポイント
当初は接続できない機種の情報を収集する動きであったが、その方法(BlackList方式)では接続成功率を確認することができないため「繋がらない可能性がある」ことしか分からず(同機種を利用している生徒数(母集団数)も不明なため)学校現場では対応に苦慮していた。そのため接続成功率を算出する(=接続できた端末の情報も収集する)こととした。
解決方法
某公立学校において、1学年全生徒に(BYOD接続用ID・PWを配布する新学期最初のタイミングで)公式手順書通りにスマホを自力でBYOD接続させ、自力接続できなかった生徒を担当教員が接続サポートした。
自力接続できた生徒、教員サポートで接続できた生徒、及び教員サポートでも接続できなかった生徒全員が、事前に用意したMicrosoft Formsで機種と接続可否を回答した。
約300人の生徒の回答結果から、(対象自治体での)調査時点ではOPPOシリーズ一部機種・Xperiaシリーズ一部機種、AQUOSシリーズ一部機種で接続成功率がかなり低い(二桁%前半)ことが判明し、対象行政エリアの全校に情報共有を行った。
【補足】接続が極めて難しいという情報を得ても別のスマホを各家庭で再度購入するという選択は現実的ではないため、繋がらないという前提での生徒対応を教員が行うためのデータとして活用された。